通風や開放性に富む都市型健康住宅
以前建て主は2世帯住宅の1階に住んでいた。湿気が多い軟弱地盤の敷地を隣家が囲んでいるため、1階は日当たりや風の通 りが悪くジメジメしてカビが生える部屋もあったそうです。建て替えのきっかけはお母さまの病気。当時は足が不自由になり、安全面 に不安があったからである。建て主の希望は採光と通風が十分に得られる暖かな家と、お母さまが生活しやすい高齢者対応のつくり。

身を守りながら生活を楽しむ二世帯住宅
眼下に鎌倉の海が広がるすばらしいロケーションの中にこの敷地はある。その展望のすばらしさとは裏腹に、海からの強風、傾斜地、大変厳しい環境でもある。そのため東西の崖と海側にバッファーゾーンを設け、環境負荷を軽減し安心感を持たせている。また、厳しい環境から身を守るため矩勾配の大屋根をかけ、安心感を得ながら、周辺環境との調和を図っている。

耐火構造にすると助成金が出る地域に建つ鉄骨3階建住宅23坪と決して広くはない敷地に隣家の通り抜け通路を確保しつつ、要求された間取りを確保するため鉄骨3階建軽量 気泡コンクリート版(ALC版)耐火構造を採用した。近隣への配慮と、軽快感を出すために外観に丸みをつけた。内部は吹き抜けを設け、平面的な感じを与えないようにして、視覚的効果で狭小感を払拭している。コスト面 では仕上げの種類を少なくすること、鉄骨造を採用し軽量化による基礎工事費を削減することにより、ローコスト化を図っている。

敷地の特徴を生かした細長い土間
現在周辺は、工場跡地、駐車場等で空地が目立つが、今後都市化が予想される場所である。南北に長い敷地のため前面 にアプローチ、中央部にコートを設け各室に日照と通風がゆきわたるようになっており、将来にわたってプライバシーも確保されるようになっている。また、南北に長い敷地条件を逆手にとって奥行きを感じられるよう、1階にアプローチから居間まで貫通する土間を設け、各室に直接アプローチできるようになっている。この土間に、厨房と食堂テーブルがブランチし、カウンターバー的な食堂に仕立てられている。2階は屋根勾配がそのまま各室をおおっており、奥行きのスケールが感じられるよう、欄間部は透明なガラスとなって人の気配が感じられる空間となっている。